
行政書士の事件簿テンプレート|エクセル様式と運用のコツ【2026年版・無料DL対応】
この記事の結論
事件簿のエクセルテンプレートは、行政書士法第9条の5項目+都道府県施行細則の追加項目を含めれば自作可能。年度別シートと受託番号採番、期限アラートの関数を仕込めば個人〜2名規模では十分機能します。ただし同時編集・検索性・期限管理の限界に達したらクラウド型業務管理ソフトへの移行が必要になります。
「事件簿のエクセルテンプレートを探しているが、自分の事務所に合うものが見つからない」「行政書士会の配布様式を使っているけど、機能不足を感じる」――。事件簿のテンプレ選びと運用は、開業準備中から数年経った事務所まで悩みの種です。
本記事では、事件簿テンプレートに必要な項目、エクセルでの基本構成、無料DLの探し方、運用の限界、クラウド型への移行ステップまでを2026年版で整理します。テンプレ自作派の方も、既存テンプレを改良したい方も、現実的な選択肢を比較できる構成です。

事件簿テンプレートに必要な項目
事件簿テンプレートには、行政書士法第9条第1項が定める必須5項目と、都道府県施行細則による追加項目を含める必要があります。
| カテゴリ | 項目 | 用途 |
|---|---|---|
| 法定必須 | 事件の名称 | 業務種別と内容 |
| 法定必須 | 受任日・完了日 | 業務期間 |
| 法定必須 | 報酬の額 | 税込・税抜・実費の区別 |
| 法定必須 | 依頼者の住所氏名 | 個人/法人の正式名称 |
| 法定必須 | 都道府県知事の定める事項 | 受託番号等(地域差あり) |
| 任意(推奨) | 受託番号 | 事務所内採番 |
| 任意(推奨) | 進捗ステータス | 受任/作成中/完了/取下げ等 |
| 任意(推奨) | 担当者 | 複数人事務所での割振り |
| 任意(推奨) | 関連書類リンク | 委任状・申請書のファイルパス |
| 任意(推奨) | 備考 | 特記事項・引継ぎメモ |
エクセルテンプレートの基本構成

エクセルで事件簿テンプレートを自作する場合、シート設計と関数活用の2点が運用効率を大きく左右します。
シート設計例(年度別シート / 受託番号採番)
シート構成は以下の3パターンが代表的です。
| 設計 | 構成 | 向く規模 |
|---|---|---|
| 単一シート | 全案件を1つのシートに時系列で記録 | 月10件以下 |
| 年度別シート | 年度ごとにシートを分割(2026年度/2025年度…) | 月10〜30件 |
| 種別別シート | 業務種別ごとにシート分割 | 種別が3〜5に集中する事務所 |
最も汎用的なのは年度別シートで、行政書士法上の保存期間(帳簿閉鎖時から2年)の管理単位とも一致します。受託番号は「2026-001」「2026-002」のように年度+連番で採番すると、後から検索しやすくなります。
関数活用(自動集計・期限アラート)
エクセルの関数を使うと、入力作業を減らせます。代表的な仕込みは次の通りです。
| 用途 | 関数例 | 効果 |
|---|---|---|
| 月別売上集計 | SUMIFS(月+ステータス絞り込み) | 月ごとの完了案件売上を自動算出 |
| 受託件数カウント | COUNTIFS(年月+ステータス) | 月別の新規受任数を可視化 |
| 期限アラート | TODAY()と完了予定日の差分 | 期限N日前にセル色変更 |
| 税込変換 | ROUND(報酬額*1.1, 0) | 税込報酬を自動計算 |
| 受託番号採番 | YEAR(TODAY())&"-"&TEXT(COUNTA(...)+1,"000") | 年度+連番を自動生成 |
条件付き書式で「期限7日前=黄」「期限超過=赤」のように色分けすれば、視認性が一気に上がります。
様式DL(弊社配布様式 / 行政書士会の公式様式案内)
事件簿テンプレートを自作せず、配布されているものを使う場合の入手先を整理します。
| 配布元 | 特徴 | 注意点 |
|---|---|---|
| 所属都道府県の行政書士会 | 都道府県施行細則の追加項目を反映済み | 会員ポータルからDL(要ログイン) |
| 日本行政書士会連合会 | 全国共通の基本様式 | 都道府県固有の追加項目は別途対応必要 |
| 行政書士向けSaaS(行政書士HUB等) | クラウド型・自動記載対応 | 月額課金 |
| 一般のテンプレート配布サイト | 無料・カスタマイズしやすい | 法定要件を満たしているか確認必要 |
無料配布テンプレートを使う場合は、自分の所属する都道府県施行細則の追加項目が含まれているか必ずチェックしてください。含まれていない場合は自分で列を追加する必要があります。
テンプレ運用の限界

エクセルテンプレートは安価で柔軟ですが、案件数や事務所規模が大きくなると次の3つの限界に直面します。
複数人運用での衝突
複数人で同じエクセルファイルを開くと、後から開いた人が読み取り専用になるか、保存時に上書き衝突が発生します。クラウドストレージ(OneDrive / Google Drive)の共同編集機能を使えば緩和できますが、それでも同時に同じ行を編集すると競合します。
スタッフ2名以上で同じ事件簿を更新する事務所では、この衝突が日常的に発生し、最新情報が分からなくなる事態になりがちです。
過去案件の検索性
エクセルは Ctrl+F で文字列検索はできますが、複数条件(業務種別×期間×担当者×ステータス)で絞り込むには、フィルタ機能を手動で組み合わせる必要があります。「2024年度の建設業許可で受任から完了まで6ヶ月以上かかった案件」のような複合検索は、エクセルでは現実的に時間がかかります。
期限アラート機能の限界
条件付き書式で期限切れセルを色分けはできますが、能動的なアラート通知(メール送信・スマホPUSH)はエクセル単体では不可能です。マクロやPowerAutomateで実現可能ですが、メンテナンスコストが高くつきます。
更新期限が多い行政書士業務(建設業許可5年・古物商営業許可6年・産廃許可5年等)では、能動的アラートの不在が更新漏れリスクに直結します。
これらの限界が顕在化したら、クラウド型業務管理ソフトへの移行を検討すべきタイミングです。詳細は行政書士の事件簿エクセル管理の限界|脱却すべき5つのサインを参照してください。
クラウド型への移行ステップ

エクセルテンプレートからクラウド型業務管理ソフトへ移行する場合の標準ステップです。
- 現状把握 — 既存エクセルの列構成・データ件数・運用ルールを棚卸
- ベンダー選定 — 行政書士向けSaaS数社を比較(ソフト比較記事)
- トライアル運用 — 1〜2週間の試用で操作感・データ移行容易性を確認
- データ移行 — エクセルからCSVエクスポート→クラウド側でインポート
- 本運用切替 — 並走期間1〜3ヶ月で段階的にエクセル運用を縮小
移行時の最大のハードルは、既存エクセルの「自由記載」フィールドをクラウド側の構造化フィールドにマッピングすることです。事前のデータクレンジング(表記揺れの統一・空欄の整理)が成功の鍵になります。
エクセルからの移行を検討中の方へ
行政書士HUBはエクセルCSVからのインポートに対応。既存テンプレからの移行を最短1日で完了できる設計です。
まとめ

事件簿テンプレートは、規模と運用要件に応じた選択が必要です。
- 法定5項目+都道府県施行細則の追加項目を含めれば自作も可能
- エクセルは年度別シート+受託番号採番+関数活用で実用性が上がる
- 無料DLテンプレは都道府県固有項目の有無を必ず確認
- 同時編集・検索性・期限アラートの3点でエクセルには限界がある
- クラウド型への移行は5ステップで段階的に進めるのが安全
エクセルテンプレートは入門段階として有効ですが、案件数や事務所規模に応じて、クラウド型業務管理ソフトへのアップグレードを定期的に検討するのが現実的です。

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よくある質問
Q1. 事件簿テンプレートはエクセルとGoogleスプレッドシートのどちらが良いですか。
A. 単独利用ならエクセル、複数人運用ならGoogleスプレッドシートが向いています。Googleスプレッドシートは複数人同時編集に強い反面、関数の挙動や条件付き書式がエクセルと一部異なります。本格的に複数人で運用するならクラウド型業務管理ソフトの検討がおすすめです。
Q2. 無料DLの事件簿テンプレートを使っても法的に大丈夫ですか。
A. 行政書士法第9条第1項の5項目(事件の名称・年月日・報酬の額・依頼者の住所氏名・都道府県知事の定める事項)が含まれていれば法的要件は満たせます。ただし都道府県固有の追加項目は別途自分で列を追加する必要があります。
Q3. テンプレート1枚で何件まで管理できますか。
A. エクセル1シートで実用的に管理できるのは200〜500件程度が目安です。それを超えると検索性とファイル動作が重くなり、年度別シート分割やクラウド型への移行を検討するタイミングです。
Q4. テンプレートのバージョン管理はどうすればいいですか。
A. ファイル名に「事件簿_2026年度_v1.xlsx」のように年度とバージョン番号を付与し、変更履歴を別シートで管理する方法が現実的です。クラウド型ソフトを使えばバージョン管理は自動化されます。
Q5. 行政書士HUBの事件簿はエクセル出力できますか。
A. はい、行政書士HUBは事件簿をエクセル・CSV形式で出力可能です。行政書士会への提出時や会計事務所との連携時に、慣れたエクセル形式で渡せます。
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※本記事は2026年6月時点の一般的な情報提供を目的としています。個別事案の判断・最新の法令解釈・施行細則の詳細については、所属する都道府県行政書士会または法令の原典をご確認ください。
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