
【2026年版】産廃許可申請書の様式・記入例|都道府県別の入手先と記入ポイント
この記事の結論
産業廃棄物収集運搬業許可の申請様式は、許可権者である都道府県知事(および政令市長)ごとに配布されるため、様式名やページ構成、記入要領が自治体で異なります。有効期間は5年(優良認定業者は7年)で、根拠法は廃棄物処理法第14条です。申請時に共通してつまずきやすいのが、事業計画の概要・積替え保管の有無・複数営業所の記載です。この記事では主要都道府県の入手先と電子申請対応を一覧化し、差し戻しを防ぐ記入ポイントを行政書士向けに整理します。
産業廃棄物収集運搬業の許可申請を代行するとき、「様式はどこの都道府県のものを使えばいいのか」で迷ったことはありませんか。産廃許可は自治体ごとに申請先が分かれ、配布される申請書の様式もそれぞれ異なります。他県の様式をそのまま流用すると、記入欄の過不足で差し戻される原因になります。
この記事では、産廃許可申請書の様式がなぜ都道府県で違うのかを整理し、主要8都道府県の入手先と電子申請の対応状況を一覧にまとめます。あわせて、事業計画・積替え保管・複数営業所という差し戻しの多い3項目の記入ポイントと、複数都道府県・複数顧問先を横断管理する実務の勘どころを解説します。
産廃許可申請書の様式が都道府県で異なる理由
産業廃棄物収集運搬業許可は、廃棄物の処理及び清掃に関する法律(廃棄物処理法)第14条に基づく許可です。許可権者は原則として事業を行う区域を管轄する都道府県知事で、政令で定める市(政令市)では市長が許可権者になります。出典: e-Gov法令検索 廃棄物の処理及び清掃に関する法律(昭和45年法律第137号)
許可権者が自治体ごとに分かれているため、申請様式と記入要領も各自治体がそれぞれ作成・配布します。全国統一様式は存在せず、様式番号の付け方、事業計画欄の書式、添付書類の一覧、提出部数などに細かな差があります。積替え保管施設を持つ場合の追加様式も自治体で名称が異なります。
有効期間は5年で、環境省の優良産廃処理業者認定制度による認定を受けた業者は7年に延長されます。出典: 環境省「優良産廃処理業者認定制度」
同じ事業者でも、収集運搬を行う都道府県が複数にまたがれば、その数だけ許可と様式が必要になります。積込み側と荷降ろし側の両方の許可が要る点も、他業種の許可にはない特徴です。だからこそ、着手前にどの自治体の最新様式かを確認することが実務の第一歩になります。

主要都道府県の様式・記入例の入手先一覧
主要8都道府県の申請様式の入手先と電子申請の対応状況を一覧にまとめました。産廃許可の様式は各自治体の公式サイトの「産業廃棄物」担当部署ページで配布されるのが一般的です。所管部署の名称は自治体で異なるため、下表は一般的な部署区分を示しています。
| 都道府県 | 様式の入手先(所管部署の一般名称) | 電子申請の対応状況 |
|---|---|---|
| 東京都 | 環境局 資源循環推進部(都公式サイトで配布) | 自治体により異なる(要公式確認) |
| 大阪府 | 環境農林水産部 循環型社会推進室(府公式サイトで配布) | 自治体により異なる(要公式確認) |
| 愛知県 | 環境局 資源循環推進課(県公式サイトで配布) | 自治体により異なる(要公式確認) |
| 埼玉県 | 環境部 産業廃棄物指導課(県公式サイトで配布) | 自治体により異なる(要公式確認) |
| 神奈川県 | 環境農政局 資源循環推進課(県公式サイトで配布) | 自治体により異なる(要公式確認) |
| 福岡県 | 環境部 循環型社会推進課(県公式サイトで配布) | 自治体により異なる(要公式確認) |
| 北海道 | 環境生活部 循環型社会推進課(道公式サイトで配布) | 自治体により異なる(要公式確認) |
| 広島県 | 環境県民局 循環型社会課(県公式サイトで配布) | 自治体により異なる(要公式確認) |
上表は2026年7月時点の自社調べです。様式名・配布ページ・電子申請の対応状況は各自治体で変更されうるため、申請前に必ず各都道府県公式サイトで最新を確認してください。部署名は組織改編で変わることがあります。
電子申請は全国で標準化されておらず、対応は自治体差があります。電子化を進める自治体でも、産廃許可の新規申請だけは窓口・郵送に限る運用が残る場合があるため、方式は必ず所管部署に確認します。

記入時に共通する3つのポイント
様式は自治体で異なりますが、差し戻しの原因になりやすい記入欄は共通しています。特につまずきやすいのが、事業計画の概要・積替え保管の有無・複数営業所の3つです。順に記入の勘どころを整理します。
事業計画の概要の書き方
事業計画の概要欄では、取り扱う産業廃棄物の種類、収集運搬の方法、想定する排出事業者や運搬先の区域を具体的に記載します。品目は「がれき類」「廃プラスチック類」など法令上の区分に合わせて選び、あいまいな一般名称で書かないことが差し戻し回避の基本です。
運搬に使う車両と容器も事業計画と整合させます。液状の廃棄物を扱うのに密閉容器や車両の記載がなければ、飛散・流出防止の観点で指摘されます。取り扱う品目・運搬方法・使用車両の三者が矛盾しないよう、記入前に一覧で突き合わせておくと安全です。

積替え保管なしの場合の書き方
産廃収集運搬業許可は、積替え保管の有無で必要な様式と審査項目が変わります。多くの申請は「積替え保管なし」で行われ、この場合は保管施設に関する追加様式や図面の提出は原則不要です。
注意したいのは、積替え保管なしの申請では該当欄を空欄のままにせず、「積替え保管を行わない」旨を明示することです。空欄は記入漏れと区別がつかず、確認のため差し戻される一因になります。積替え保管ありで申請すると、保管場所の面積・囲い・掲示板・数量上限など基準が一気に増えるため、実際に行う運用と申請内容を必ず一致させます。
複数営業所がある場合の書き方
営業所が複数ある場合は、事業の本拠となる主たる事務所と、各営業所の所在地・連絡先をそれぞれ記載します。運搬車両を配置する営業所ごとに、車両の使用権原や駐車場所を示す必要がある自治体もあります。
さらに注意すべきは、収集運搬は「業を行う区域」ごとに許可権者が分かれる点です。営業所の所在地と、実際に収集運搬を行う都道府県は別概念で、複数県で運搬するなら県ごとに許可と様式が必要になります。営業所一覧と運搬区域の対応を表で整理してから記入すると、記載漏れを防げます。

よくある差し戻し・記入ミスの傾向
産廃許可申請で差し戻しが起きやすいのは、様式そのものより添付書類と整合性の欠落です。実務でよく見られるつまずきを整理します。
差し戻しが起きやすいポイント
- 他都道府県の旧様式を流用し、記入欄が現行様式と合っていない
- 事業計画の品目と、運搬車両・容器の記載が矛盾している
- 積替え保管の該当欄が空欄で、有無の判断がつかない
- 講習会修了証(新規は原則必須)の有効期限が切れている
- 財務諸表や納税証明書の年度・部数が指定と合っていない
- 役員・株主の一覧と登記事項証明書の内容がずれている
なかでも公益財団法人日本産業廃棄物処理振興センター(JWセンター)の講習会修了証は、新規許可申請で原則として求められ、修了証には有効期限があります。期限切れに気づかず申請すると受理されないため、着手時に修了年月日を確認します。様式は最新版か、添付書類の年度・部数は指定どおりかを、提出前チェックリストで機械的に照合するのが確実です。
複数都道府県・複数顧問先を横断管理する実務
産廃許可を扱う事務所では、1つの顧問先が複数県の許可を持ち、それぞれ有効期間5年の満了日がばらばらになります。顧問先が増えれば、許可の本数はさらに掛け算で膨らみます。紙の許可証や個人の記憶だけで管理すると、更新の見落としが失効に直結します。
有効期間5年の更新実務は産廃許可の5年更新と期限管理の進め方で詳しく解説しています。更新は満了の一定期間前から受付が始まるため、顧問先ごと・都道府県ごとに満了日を1レコードで保持し、早めにリマインドをかける体制が有効です。行政書士の業務帳簿である事件簿の付け方は行政書士の事件簿(業務帳簿)の書き方を参考にしてください。
行政書士HUBは許認可の種別を問わず期限を登録でき、自動リマインドで更新の見落としを防ぎます。都道府県・営業所単位で満了日を登録しておけば、複数県・複数顧問先の許可を一覧で把握できます。期限管理ツールの選び方は許認可期限管理ツールの選び方で整理しています。

まとめ
産廃許可申請書の様式と記入の要点を整理します。
- 産廃収集運搬業許可は都道府県知事等の許可で、様式は自治体ごとに配布され統一様式はない
- 有効期間は5年(優良認定業者は7年)、根拠法は廃棄物処理法第14条
- 電子申請は全国標準化されておらず、対応は自治体差があるため公式サイトで要確認
- 差し戻しを防ぐ3項目は、事業計画の概要・積替え保管の有無・複数営業所の記載
- 複数県・複数顧問先の許可は満了日を1レコードで保持し、早めのリマインドで失効を防ぐ
様式選びと記入の整合を丁寧に固め、取得後は有効期間の更新管理まで担うことで、産廃許可の申請代行を継続的な顧問関係につなげられます。
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よくある質問
Q1. 産廃許可の申請様式は全国共通ですか。
A. 共通ではありません。産業廃棄物収集運搬業許可は都道府県知事(政令市では市長)が許可権者で、申請様式や記入要領は各自治体がそれぞれ作成・配布します。他県の様式を流用すると記入欄が合わず差し戻される原因になるため、申請する自治体の公式サイトで最新様式を入手してください。
Q2. 産廃収集運搬業許可の有効期間は何年ですか。
A. 5年です。環境省の優良産廃処理業者認定制度による認定を受けた業者は7年に延長されます。根拠法は廃棄物処理法第14条です。満了前に更新申請をしないと許可は失効し、更新は満了の一定期間前から受付が始まるため、余裕をもって着手します。
Q3. 産廃許可の申請は電子申請できますか。
A. 自治体により異なります。電子申請は全国で標準化されておらず、対応する自治体もあれば、新規申請は窓口・郵送に限る自治体もあります。方式は申請先の所管部署(産業廃棄物担当課)に事前に確認してください。
Q4. 複数の都道府県で運搬する場合、様式は1つで済みますか。
A. 済みません。収集運搬は業を行う区域ごとに許可権者が分かれるため、運搬する都道府県の数だけ許可が必要で、それぞれの自治体の様式で申請します。積込み側と荷降ろし側の両方の許可が要る点にも注意してください。
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