【2026年版】行政書士の顧問契約の取り方|継続報酬を作る方法
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【2026年版】行政書士の顧問契約の取り方|継続報酬を作る方法

2026年7月16日20分で読める

この記事の結論

行政書士の顧問契約は、月額固定の継続報酬で売上を安定させる仕組みです。向くのは建設業許可や産業廃棄物処理業許可など、5年ごとの更新や定期的な変更届が発生する許認可を持つ顧客です。顧問料の目安は月額1万円〜5万円で、業務量と相談頻度で設計します。単発依頼の納品時に「更新と変更届の管理」を提案し、期限を仕組みで管理することが継続報酬化の近道です。

行政書士の売上は、単発の許認可申請に偏りがちです。申請が終われば報酬はそこで途切れ、翌月はまたゼロから新規顧客を探すことになります。この「毎月リセットされる売上」をどう安定させるかは、多くの先生に共通する経営課題ではないでしょうか。

その答えのひとつが顧問契約です。本記事では、行政書士の顧問契約の取り方を、向く顧客・業務、顧問料の相場と設計、単発から顧問への転換、そして顧問先の許認可期限・案件管理まで順に解説します。一次情報として、許認可を持つ顧問先で更新案件が発生する頻度の目安も示します。

顧問契約が事務所経営を安定させる理由

顧問契約とは、毎月一定額の顧問料を受け取り、継続的に相談対応や手続き支援を行う契約形態です。単発報酬が「申請ごとに発生して途切れる」のに対し、顧問報酬は「契約が続く限り毎月入る」点が決定的に違います。

売上の安定は、事務所経営の見通しを変えます。たとえば顧問先10件を月額2万円で契約すれば、毎月20万円の固定収入が積み上がります。新規申請がゼロの月でも、この20万円は変わりません。新規開拓に追われる消耗から抜け出し、既存顧客への深い支援に時間を使えるようになります。

項目単発契約顧問契約
報酬の発生申請・手続きごと毎月固定
売上の予測立てにくい立てやすい
顧客との関係都度・希薄になりやすい継続・深まりやすい
営業負荷毎回の新規開拓が必要既存維持が中心

継続的な関係は、追加案件の入口にもなります。顧問先からの新規許認可・変更届・他の事業者の紹介は、単発顧客より格段に発生しやすくなります。継続報酬と追加報酬の両方が見込める点が、顧問契約の本質的な強みです。

顧問契約と単発契約の売上推移を比較した図
顧問契約と単発契約の売上推移を比較した図

顧問契約に向く顧客・業務

顧問契約が成立しやすいのは、「行政手続きが継続的に発生する顧客」です。逆に、一度きりの許可で完結し、その後の手続きがほとんど発生しない顧客は顧問化が難しくなります。見極めの軸は、更新・変更届・定期報告の有無です。

代表例が建設業許可です。建設業の許可は5年ごとの更新が必要で、加えて毎事業年度の決算変更届(事業年度終了届)の提出が求められます。出典: 国土交通省「建設業の許可とは」(建設業許可は5年ごとの更新)。産業廃棄物収集運搬業の許可も5年ごとの更新があり、許可を持つ事業者は定期的に行政書士の支援を必要とします。

顧客・業務継続発生する手続きの例顧問化のしやすさ
建設業(許可業者)5年ごと更新・毎年の決算変更届高い
産業廃棄物処理業者5年ごと更新・変更届高い
外国人雇用のある企業在留資格の更新・変更高い
飲食・古物などの許可業者変更届・営業状況の相談中程度
単発の相続・遺言原則として継続性は低い低い

許認可を持つ法人は、変更届の対象も多くなります。役員変更、本店移転、資本金変更などが起きるたびに届出が必要で、これらをまとめて任せたい事業者にとって顧問契約は合理的な選択です。なお、登記そのものは司法書士、税務申告は税理士、雇用関係助成金や労務手続きは社会保険労務士の独占業務であり、行政書士が行えるのは許認可・各種届出を中心とした書類作成と申請取次の範囲です。提案時はこの線引きを明確に伝えます。

顧問契約に向く顧客タイプを整理した図
顧問契約に向く顧客タイプを整理した図

顧問料の相場と設計

行政書士の顧問料は、業務量・相談頻度・対応範囲によって幅があります。明確な公定相場はありませんが、一般的な目安として月額1万円〜5万円程度のレンジで設計されることが多くなっています。この金額は断定的なものではなく、あくまで設計の出発点として捉えてください。

顧問料を決めるときは、「毎月の固定業務」と「都度発生する申請報酬」を分けて考えると整理しやすくなります。顧問料には日常相談・軽微な届出・期限管理を含め、許可申請や更新申請は別途報酬とする二段構えが一般的です。これにより、顧問料を抑えつつ、案件発生時の収益も確保できます。

顧問料の目安想定する対応範囲
月額1万円前後相談対応中心・軽微な届出のみ
月額2万〜3万円相談+変更届+期限管理を含む
月額5万円前後複数許可・複数拠点の包括的支援

設計時のポイントは3つあります。第一に、含む業務と含まない業務を契約書で明確にすること。第二に、申請報酬は顧問料と別建てにし、料金表を提示しておくこと。第三に、相談回数や対応時間に過度な上限を設けず、顧問料が「安心料」として機能する設計にすることです。価格を曖昧にしたまま契約すると、後の追加業務でトラブルになりやすいため、書面での合意を徹底します。

顧問料の設計を二段構えで示した図
顧問料の設計を二段構えで示した図

単発依頼から顧問契約への転換

新規にいきなり顧問契約を結ぶのは簡単ではありません。現実的な王道は、単発依頼で信頼を得てから顧問へ転換する流れです。許可取得という成果を出した直後は、顧客の満足度が最も高く、次の提案が通りやすいタイミングです。

転換の具体的な手順は次のとおりです。

  1. 単発の許可申請を確実に納品し、成果で信頼を獲得する
  2. 納品時に「次に発生する更新・変更届の時期」を一覧で示す
  3. 期限管理と日常相談をまとめた顧問プランを提案する
  4. 顧問料と別途申請報酬を明示し、書面で合意する

提案で効くのは「期限を管理してもらえる安心」です。建設業許可を取得した事業者には、5年後の更新と毎年の決算変更届が必ず控えています。「これらの期限を当事務所で管理し、時期が来たらご案内します」という提案は、許可を失うリスクを避けたい事業者にとって価値が明確です。リピートや紹介を継続報酬につなげる考え方は、行政書士のリピート・紹介を増やす方法でも詳しく整理しています。

ここで重要なのが、顧客ごとの期限と手続き履歴を取りこぼさない管理体制です。提案の説得力は「先生が顧客の状況を正確に把握している」ことから生まれます。顧客情報や案件の進捗を整理する方法は、行政書士の顧客管理ソフトの選び方も参考になります。

単発から顧問契約への転換ステップを示した図
単発から顧問契約への転換ステップを示した図

顧問先の許認可期限・案件の管理

顧問契約は「結んで終わり」ではありません。顧問先が増えるほど、管理すべき許認可の更新期限・決算変更届・各種届出の数が膨らみます。期限の見落としは、顧客の許可失効に直結し、信頼を一瞬で失う最大のリスクです。

行政書士HUBの設計・運用に基づく自社調べの目安では、建設業許可を持つ顧問先1件につき、5年間で更新1回に加えて毎年の決算変更届が発生し、おおむね年1回以上の定期手続きが見込まれます。さらに役員変更や所在地変更などの随時届出を加えると、顧問先10件規模では年間を通じて常に何らかの期限が動いている状態になります。これを手帳やExcelの記憶頼みで管理するのは、件数が増えるほど現実的でなくなります。

顧問先の規模想定される年間の定期手続き管理の難易度
1〜5件数件〜10件程度手作業でも対応可
6〜15件十数件〜数十件仕組み化が望ましい
16件以上数十件以上システム管理が前提

そこで有効なのが、許認可期限と案件進捗を一元管理する仕組みです。行政書士HUBは許認可の種別を問わず期限を登録でき、自動リマインドで更新の見落としを防ぎます。顧客ごとに案件履歴を残せるため、顧問提案や更新案内のタイミングも逃しません。許認可期限の管理手法そのものは、行政書士の許認可期限を管理する方法でさらに掘り下げています。

顧問先の許認可期限を一元管理する画面イメージ図
顧問先の許認可期限を一元管理する画面イメージ図

まとめ

行政書士の顧問契約は、単発に偏った売上を継続報酬で安定させる経営の柱です。要点は次のとおりです。

  • 顧問契約は月額固定で売上が安定し、追加案件の入口にもなる
  • 向くのは建設業・産廃・在留資格など更新や届出が継続発生する顧客
  • 顧問料の目安は月額1万円〜5万円。日常相談と申請報酬は別建てが基本
  • 単発で信頼を得た納品時こそ、顧問転換の最良のタイミング
  • 顧問先が増えるほど期限管理は仕組み化が必須になる

成果を出した直後に「期限管理の安心」を提案し、その安心を仕組みで支えること。これが継続報酬を作る最短ルートです。


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よくある質問

Q1. 行政書士の顧問料の相場はどのくらいですか。

A. 明確な公定相場はありませんが、業務量や相談頻度に応じて月額1万円〜5万円程度が目安とされることが多いです。日常相談や軽微な届出を顧問料に含め、許可申請や更新申請は別途報酬とする二段構えで設計すると、双方が納得しやすくなります。

Q2. どんな顧客が顧問契約に向いていますか。

A. 更新や変更届が継続的に発生する顧客が向いています。代表例は建設業許可業者(5年ごと更新・毎年の決算変更届)、産業廃棄物処理業者(5年ごと更新)、外国人を雇用する企業(在留資格の更新・変更)です。一度きりで完結する手続きが中心の顧客は顧問化が難しい傾向があります。

Q3. 単発依頼から顧問契約にするにはどうすればよいですか。

A. 単発の許可申請を確実に納品して信頼を得たうえで、納品時に「次に発生する更新・変更届の時期」を示し、期限管理と日常相談をまとめた顧問プランを提案するのが王道です。許可を失うリスクを避けたい事業者にとって、期限管理を任せられる安心は価値が明確です。

Q4. 顧問契約のメリットは何ですか。

A. 最大のメリットは、月額固定の継続報酬で売上が安定することです。加えて、顧問先からの追加許認可・変更届・紹介が発生しやすく、新規開拓の負担を減らせます。顧客側も、期限管理や日常相談を任せられる安心が得られます。

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